用途 | シェアハウス |
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所在地 | 東京都大田区 |
工事種別 | 新築 |
業務範囲 | 設計監理 |
床面積 | 98.42㎡/29.77坪 |
施工 | 関内建匠有限会社 |
自営業として工場を営んでいたご夫婦が、引退によりその工場跡地の土地活用を求めて計画を開始しました。鵜の木のシェアハウスは、そこに住まう若者たちが共同生活をしていく上で、”準”家族となりやすく、また持続性あるコミュニティを育む上で、最適なスケールと考えられる8人が住むシェアハウスの計画です。
まず、東西に8つの個室を公平に並べた上で、共有の領域を最大化するため、LDKから玄関を含めてすべての共用部を見渡せる計画としました。次に、外部空間を中庭として取り込むことで、都内の狭小地を最大限に活かし、日照を集め、30坪という最小限の延床面積に視覚的な広がりをもたせました。このように中庭をロの字で囲むことによって、どこにいても自然と家の中心を意識させることができ、その求心力が彼らのコミュニティ形成へ働きかけることを意図しています。この計画は、これまではっきりとしたビルディングタイプのなかった「シェアハウスのスタンダード」として位置づけられると考えています。
現在は、国際交流を主な目的とする外国人4人と日本人4人の若者たちが共同生活をしており、LDKや中庭といった共有のスペースを上手に活用しながらコミュニケーションを図り、共に暮らしています。週末のパーティーや誕生日会など、近隣への騒音も心配されがちな都心のシェアハウスですが、この中庭型の建築計画によって、その問題も解決することができました。
本来は地上3階まで建築可能な容積率でしたが、イニシャルコストを最小限とするため、また都内の狭小地であえて平屋建とすることで差別化し、十分に豊かな空間とすることで、ご夫婦の一番の要望である「ロングセラーになること」を実現できるのではないかと考えています。